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リチャード・マシスン 入手可能リスト ヴァージョン2(2010 3/26 現在)

ここでは新刊で入手可能な(出版社に在庫のある)マシスン作品のリストです。

〈長篇〉

ある日どこかで(創元推理文庫 翻訳・尾之上浩司)
SOMEWHERE IN TIME
コメント:絶版が近いかもしれません。近頃のケータイ小説とは比にならない面白さ。ロマンティックSFの代表作。

奇術師の密室(扶桑社ミステリー 翻訳・本間有)
NOW YOU SEE IT...
コメント:。本格ミステリとなっていますが、ジャンル付けできない気がします。マシスンの翻訳された長篇のなかではいちばん最近のもの。圧倒的な面白さ。

深夜の逃亡者(扶桑社ミステリー 翻訳・本間有)
FULL ON SUNDAY
コメント:マシスンが三日で書いたという短めの長篇。サスペンス小説の白眉といえるでしょう。中だるみなし。導入部からマシスンの奇才ぶりが発揮されています!

アイ・アム・レジェンド(ハヤカワ文庫NV 翻訳・尾之上浩司)
I AM REGEND
コメント:ゾンビ好きでなくとも、必読。また、『吸血鬼』及び『地球最後の男』の新訳版。藤子・F・不二雄の短篇「流血鬼」は『吸血鬼』からタイトルをとったと思われます。また、これから多大な影響を受けています。



〈短篇集〉

13のショック(早川書房異色作家短篇集4 翻訳・吉田誠一)
ノアの子孫――THE CHILDREN OF NOAH
レミング――LEMMINGS
顔――THE FACES
長距離電話――LONG DISTANCE CALL
人生モンタージュ――MANTAGE
天衣無縫――ONE FOR THE BOOKS
休日の男――THE HOLIDAY MAN
死者のダンスDANCE OF THE DEAD
陰謀者の群れ――LEGION OF PLOTTERS
次元断層――THE EDGE
忍びよる恐怖――THE CREEPING TEROOR
死の宇宙船――DEATH SHIP
種子まく男――THE DISTRIBUTOR
コメント:"SHOCK!"から"The Splendid Source"(未訳)をはしょり、代わりに「顔」を収録した作品集。さすがに多少古びていますが、50年前とは思えない名訳です。短篇好きなら外せない一冊です。名短篇集。ハズレはありません。同じく異色作家短篇集のチャールズ・ボーモント『夜の旅その他の旅』と並べてお楽しみください。

不思議の森のアリス(論創社ダーク・ファンタジー・コレクション2 仁賀克雄編・訳)
男と女から生まれてBORN OF MAN AND WOMAN
血の末裔――BLOOD SON
こおろぎ――CRICKETS
生命体――BEING
機会仕掛けの神――DEUS EX MACHINA
濡れた藁――WET STRAW
二万フィートの悪夢――NIGHTMARE AT 20,000 FEET
服は人を作る――CLOTHES MAKE THE MAN
生存テスト――THE TEST
狙われた獲物――PREY
奇妙な子供――THE CURIOUS CHILD
賑やかな葬儀――THE FUNERAL
一杯の水――A DRINK OF WATER
生き残りの手本――PATTERN FOR SURVIVAL
不思議の森のアリス――THE DISINHERITORS
不法侵入――TRESPASS
コメント:原著"THE DISINHERITORS"との重複は半分なので、事実上マシスン傑作選です。絶版になりそうなシリーズなので、ボーモント『残酷な童話』と『不思議の森のアリス』はダーク・ファンタジー・コレクション中もっとも面白い作品集でしょう。また、ところどころ引っ掛かる文章がありますが、それは翻訳のせいであると思われます。翻訳だけは残念。日本語の小説として読めないところが残念。あんまりだよ、というのが幾つか。別の訳者に訳して欲しかったな。『残酷な童話』も。しかしながら、手もとに置いておきたい短篇集ではあります。

運命のボタン(ハヤカワ文庫NV 尾之上浩司編 伊藤典夫・尾之上浩司・訳)
運命のボタン――Button,Button
針――Needle in the Hearts
魔女戦線――Witch War
わらが匂う――Wet Straw
チャンネル・ゼロ――Through Channels
戸口に立つ少女――Little Girl Knocking on My Door
ショック・ウェーヴ――Shock Wave
帰還――Return
死の部屋のなかで――Dying Room Only
子犬――The Puppy
四角い墓場――Steel
声なき叫び――Mute
二万フィートの悪夢――Nightmare At 20,000 Feet
コメント:傑作揃いですが、『不思議の森のアリス』との重複が二篇あり、それがちょっと残念。そのほか、『ミステリーゾーン』第三巻、第四巻、『モンスター誕生』、雑誌掲載後、単行本未収録作品も多数ありますが、それは入手困難だったので、むしろ発掘されたことを喜ぶべき。また本邦初訳は「針」「戸口に立つ少女」「小犬」の三篇。伊藤典夫訳は再録の「運命のボタン」の一篇のみ。マシスンの短篇集のなかでも、いちばん面白い短篇集だとわたしは思います。仁賀克雄編・訳『不思議の森のアリス』で「濡れた藁」がよくわからなかった方、こちらの「わらが匂う」をどうぞ。こういうことだったのかと、数倍は面白く読めます。マシスンをはじめて読むなら、この短篇集からがいいと思います。



〈アンソロジー〉

ホラーSF傑作選 影が行く(創元SF文庫)
消えた少女(翻訳・中村融)――LITTLE GIRL LOST
コメント:出版社では在庫切れ。しかし新刊書店には多少在庫があるようなので、興味がある向きはいますぐに購入しましょう。

20世紀SF〈2〉1950年代―初めの終わり (河出文庫)
終わりの日(翻訳・安野玲)――THE LAST DAY
コメント:amazonでは在庫なしとなっていますが、出版社には在庫があるようです。

幻想と怪奇 ポオ蒐集家(ハヤカワ文庫NV)
二年目の蜜月(翻訳・小鷹信光)――FIRST ANNIVERSARY
コメント:小鷹信光氏による翻訳で、本書のなかでも輝きを放つ一篇です。

幻想と怪奇 宇宙怪獣現わる(ハヤカワ文庫NV)
こおろぎ(翻訳・柴崎希未子)――CRICKETS
コメント:B級ホラー好きにはたまりません。

幻想と怪奇 おれの夢の女(ハヤカワ文庫NV)
おれの夢の女(翻訳・秋津知子)――GIRL OF MY DREAMS
コメント:敬愛するマシスンが遂に表題作になってしまいました!

震える血 エロティック・ホラー(祥伝社文庫)
わが心のジュリー(翻訳・尾之上浩司)――THE LIKENESS OF JULIE
コメント:『吸血鬼は夜恋をする』というアンソロジーで伊藤典夫訳で既に紹介されていたようです。こちらは尾之上浩司氏による新訳です。絶版になるのは時間の問題かもしれません。ちょっとした心情の変化が見事な短篇。なお、この短篇集には、リチャード・クリスチャン・マシスンも収録されています。

闇の展覧会――罠(ハヤカワNV)
精神一到……(翻訳・広瀬順弘)――WHERE THERE'S A WILL
コメント:リチャード・マシスンとリチャード・クリスチャン・マシスンの共作。つまり親子で共作をしたわけです。このアンソロジー(三分冊)は歴史的なアンソロジーなので一読の価値あり。

新・幻想と怪奇(ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
万能人形(翻訳・仁賀克雄)――THE DOLL THAT DOES EVERYTHING
コメント:仁賀克雄氏の翻訳であるとはいえ、この本は必読。仁賀克雄氏を嫌っている方も手に取って頂きたい。仁賀克雄氏編纂の数多のアンソロジー中でも本書は白眉であるといえます。なかでもマシスン「万能人形」はマスターピースのひとつ。『ミステリマガジン』の「人形」の旧版であり、照らし合わせて読むと面白い。勢いは旧版「万能人形」のほうがあるかもしれません。



〈雑誌 在庫のあるバックナンバー〉

ミステリ・マガジン 2004/2 NO.576(早川書房)
若者よ、西部をめざせ(翻訳・尾之上浩司)――GO WEST,YOUNG MAN
コメント:翻訳されているマシスンのウェスタン小説はこれしかありません。シオドア・スタージョン、エルモア・レナード、ロバート・R・マキャモンと豪華なメンバーの競演している号です。在庫希少だと思われます、お早めに。

ミステリ・マガジン 2004/8 NO.582(早川書房)
人形(翻訳・尾之上浩司)――THE DOLL
コメント:1954年に書かれた『新・幻想と怪奇』所収「万能人形」を全面改稿したものだと思われます。尾之上浩司訳。マシスンを知るためには貴重な資料であります。こちらの方が、書き直されただけあって、結末がより鮮明になっており(訳文の影響もありますが、基本的には原文が直されているからだと思います)、文章も輝いています。この号もR・サーリング、D・マレル、R・ブロックと読み応えたっぷり。こちらも在庫希少だと思われます、急げ!

(これで入手可能作品を網羅したはずです。もし誤植や欠落があったら教えて下さい。)




最後にリチャード・マシスン(Richard Matheson)について簡単に説明しておこうと思います。

   経歴
 1926年2月20日に生まれ。現在84歳、レイ・ブラッドベリ89歳に次ぐ年齢です。ファンタジーとホラー界で活躍しており、長篇・短篇ともに名手であり、執筆量こそ減っていますが、現在も執筆活動を続けています。短篇については「激突!」以降、一作も書いていません(ただし、未発表短篇は数篇発表しました)。R・マシスンは「男と女から生まれたもの」という短篇でデヴューしました。長篇は『愛人関係 Someone is Bleeding』というロマンティック・サスペンスで、翻訳も出ています。最新長篇は"Woman(2006)"訳出予定はないようです。以後、ホラー、サスペンスに属するを多数発表しています。初期はチャールズ・ボーモントとロッド・サーリング、ロバート・ブロックらとグループを立ち上げて、トワイライト・ゾーン(「二万フィートの悪夢 Nightmare at 20,000 feet」「狙われた獲物 Prey」など)では互いに協力しあっている。ボーモントが病気になって以来、マシスンたちグループは代筆をし、死後、ボーモントの家族にとってそれが二次的収入になったという。マシスンをはじめとする代筆をしたグループのメンバーは誰も文句をいわなかったという。また、ボーモントの死後、パーティも開かなくなり、メンバーも続々と死去していき、自然消滅のように解散する形となったようです。ちなみに、グループの最年長は当時もレイ・ブラッドベリでした。
 リチャード・マシスンはまた、スティーヴン・キングやディーン・クーンツから絶賛されており、ことにキングの『セル』はジョージ・A・ロメロとリチャード・マシスンに捧げられているのです。現代活躍している作家、とりわけ海外のホラー・サスペンス作家の殆どはマシスンの影響下にあるといっても過言ではありません。キング、クーンツが影響を受けていることは本人たちが認めています。また、『激突!(激突!)』『愛人関係(愛人関係)』『夜の訪問者(夜の訪問者)』『縮みゆく人間(縮みゆく人間)』『地獄の家(ヘルハウス)』『アイ・アム・レジェンド』などが映画化されています。()内が映画化時の邦題です。


   映画
 カルト的人気を博しているロメロ監督の映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』は、マシスンの『アイ・アム・レジェンド』に着想を得ています。また、映画化されている作品のなかに古典的名作となっているものがあります。『地獄の家』と『ある日どこかで』のふたつがそれです。前者の原作はSFとホラーを混ぜ合わせ、ミステリ的な味わいのある傑作です。映画も忠実で、底抜けに怖いのです。もちろん、原作はもっと怖いですが。後者は日本版ホームページがあるほどの人気。毎年映画の集まりもあるというほどです。『奇蹟の輝き』と並んで、マシスンの実験的な時間を巡るラヴ・ストーリーのひとつです。日本でも重版されており、読者層を広げた作品でもありますが、二度とそういった長篇を書く予定はないようで、失望の声もあります。日本では初期からマシスンに影響を受けていた漫画家がいます。藤子・F・不二雄です。藤子・F・不二雄の「流血鬼」という短篇は、おそらくマシスンの『アイ・アム・レジェンド』及び『地球最後の男』の最初の版『吸血鬼』から取られたものでしょう。作品それ自体、非常に影響を受けており、『アイ・アム・レジェンド』を知らなくても楽しめる作品ですが、知っていたほうがニヤリとするシーンがあり、楽しめます。『藤子・F・不二雄少年SF短篇集=2[絶滅の島]』に収録されており、現在でも新刊で入手可能です。


   He is Legend
 マシスンを慕う巨匠たちが集ったトリビュート・アンソロジー"He is Legend"の抄訳版『ヒー・イズ・レジェンド』(小学館文庫)が四月に小学館から刊行されました。スティーヴン・キング&ジョー・ヒルの親子共作(スピルバーグが映画化したことで有名な「激突!」をトリビュートした「スロットル」白石朗訳)のほか、マシスンの息子であるリチャード・クリスチャン・マシスン、F・ポール・ウィルスン、ジョー・R・ランズデール、キング『ライディング・ザ・ブレッド』の映画化、同じくキング『ザ・スタンド』のテレビドラマ化で知られるミック・ギャリスの作品など、色々な作家がマシスンの作品をトリビュートしています。『ある日どこかで』続編や『地獄の家』前日譚、『アイ・アム・レジェンド』の前日譚、短篇の続編など素晴らしい方々がマシスンの作品をトリビュートとしています。ラムジー・キャンベルによる序文、瀬名秀明さんによる解説がまたすごいです。


   その他
 マシスンは自分をさしてミスター・パラノイアと称し、それは作品に色濃く現れています。マシスンの魅力のひとつといえるでしょう。また、マシスンは一時、ヴァンパイア・マシスンと呼ばれたほどで、短篇集が纏まるほど多くのヴァンパイア短篇を執筆しました。「血の末裔」など数篇が訳されています。長篇では『アイ・アム・レジェンド』が邦訳されている作品では唯一ヴァンパイアの登場する作品です。ここ数年はウェスタンとファンタジー作品を中心に、色々な長篇や短篇およびノンフィクションを発表しているけれども、殆ど邦訳がなく、唯一訳されているのは「若者よ、西部をめざせ」しかないというのが現状です。とはいえ、一篇でも訳されていることに変わりはないので、素直にそれを喜びましょう。
 また、このリストに挙げている作品は基本的に入手可能ですが、「経歴」。なにかありましたら、コメント欄をお使いください。出来るだけ丁寧にお答えするつもりです。

運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)
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リチャード・マシスン

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ヒー・イズ・レジェンド (小学館文庫)ヒー・イズ・レジェンド (小学館文庫)
(2010/04/06)
ジョー・ヒルスティーヴン・キング

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(リンクは『運命のボタン』と『ヒー・イズ・レジェンド』以外は省かせていただきます。最新短篇集『運命のボタン』が売れると、またマシスンの短篇集や長篇が訳出されるかもしれません。)
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 twitterもやっています。リチャード・マシスン、怪奇小説、怪談、ホラー、ダーク・ファンタシーが好きです。

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